後腹膜腔の解剖について 腸腰筋膿瘍と腸腰筋血腫の画像

整形外科領域でも後腹膜を扱う必要があります。
腸腰筋という筋肉および脊椎疾患の一部が後腹膜腔におよぶことがあるためです
脊椎に対して前方固定手術を行う場合に、後腹膜腔からのアプローチが選択されます。
疾患としては、腸腰筋膿瘍 腸腰筋血腫 脊椎カリエスなどがある。
膿瘍なのか血腫なのかは、一時点の画像のみでは判断難しいことがたまにあり
血腫ならば 
MRI再検すると信号変化がある 急性期はT1低信号 だが、亜急性期ではT1高信号となる。
Hb低下など



以下 正常画像と腸腰筋膿瘍、腸腰筋血腫、後腹膜血腫画像
CT 中位腰椎 正常 後腹膜.jpg
上位腰椎 CT 大腰筋


CT 下位腰椎 正常 後腹膜.jpg
下位腰椎から骨盤部CT 大腰筋と骨盤内側にある腸骨筋 両筋肉を合わせて腸腰筋という

腸腰筋膿瘍 腸腰筋解剖 psoas-sign-解剖 CT.jpg



腸腰筋膿瘍

腸腰筋膿瘍 CT 大腰筋 2.jpg
腸腰筋膿瘍(大腰筋) CTにて左大腰筋腫大あり


腸腰筋膿瘍 CT 大腰筋.jpg
腸腰筋膿瘍(大腰筋) CTにて右側大腰筋腫大あり



骨盤CT 腸腰筋膿瘍 解剖 名称.jpg
骨盤 股関節高位 左側に腸腰筋膿瘍あり 右側は正常


腸腰筋膿瘍 CTガイド下生検 2.jpg
CTガイド下生検 後方から大腰筋までは筋肉内を通過するため、安全施行可能



後腹膜血腫および腸腰筋血腫

CT 後腹膜血腫 解剖 説明 後腹膜腔 名称.jpg
左側腸腰筋血腫


腸腰筋血腫  CT 大腰筋 腸骨筋 骨盤部.jpg
左側後腹膜血腫 腹膜腔を圧迫する広範な血腫あり 


骨盤CT 腸骨筋血腫.jpg
骨盤CT 左腸骨筋内に血腫(膿瘍?)


骨盤MRI 腸骨筋 名称 腸腰筋血腫 腸骨筋血腫 説明.jpg
MRI 腸腰筋血腫症例

腸腰筋膿瘍・腸腰筋血腫などの後腹膜疾患は、意識しないと診断が遅れがちです。腹部から骨盤の画像をみる際には、大腰筋、腸骨筋もルーティンでみるクセを付けるべきです。
腹部―骨盤CTを読影する訓練をする際は、そのスライスをくまなくみて、各臓器、筋肉など構造物を同定することが大切です。
以下実際に使用したお勧め書籍です

>ここまでわかる急性腹症のCT第2版 [ 荒木力 ]


わかりやすい説明が、ポイントの本です。
研修医の時に熟読しました。
一通り通読すると非常に力になります。



>CT・MRI画像解剖ポケットアトラス(2)第4版 [ トルステン・B.メラー ]


画像読影は、解剖知識を繰り返し覚えるのが大切です。


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